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【 夫婦・家族の愛と絆 】
アイズ・ワイド・シャット Eyes Wide Shut
監督: スタンリー・キューブリック 
原作: アルトゥール・シュニッツラー 
脚本: スタンリー・キューブリック フレデリック・ラファエル 
出演:トム・クルーズ /ニコール・キッドマン

DVD:ワーナー・ホーム・ビデオ 2002/12/26発売
http://www.whv.jp/database/database.cgi?cmd=dp&num=23&UserNum=&Pass=&AdminPass=&dp=      

 巨匠スタンリー・キューブリック最後の監督作品。
 夫婦の日常の性と非日常をトム・クルーズとニコール・キッドマンというスター夫妻(当時)が演じて話題となった、中年夫婦の愛と性のダークファンタジー。
 内科医のウィリアム・ハーフォードと妻アリスは、互いに愛し合いながら幸せに暮らしている。ところがある日、酔った妻から「あなたはわたしのことを何も知らないわ」と、過去に心奪われる男性がいたことを聞かされる。「すべてを捨ててもいいと思ったのよ」という告白に夫は衝撃を受ける。それを境に性の妄想にとり憑かれていく夫は、夜の街を徘徊する。やがて、昔の友人に誘われるまま、秘密の乱交パーティに潜入して……。
 仲のいい夫婦のそれぞれの心に潜む危険、another faceとanother Way……けっこう好きな映画です。その後、トム・クルーズとニコール・キッドマンが別れてしまったのが残念。この時はいい感じの中年夫婦を演じていたんですけど。ニコール・キッドマンの最後の台詞が好きです。でも、ここでは教えない(ヘ。ヘ)。(M@満月)
  


海辺の家 LIFE AS A HOUSE 2001年アメリカ
監督:アーウィン・ウィンクラー 
脚本:マーク・アンドラス 
出演:ケビン・クライン クリスティン・スコット=トーマス ヘイデン・クリステンセン ジェイミー・シェリダン サム・ロバーズ メアリー・スティーンバーゲン ジーナ・マローン

http://www.umibenoie.jp/
 建築デザイナーの男が癌を宣告される。男は、10年前に妻と息子に捨てられた身の上。妻は再婚して幸せな家庭を築き、16歳になった息子はグレて父親を憎んでいる。突然の死の宣告にショックを受けた男は、一夏を不良息子と家を建てながら過ごす決心をする…。後半いろいろお話を詰め込み過ぎてストーリーが散漫になったのが残念。…たいしたセックス描写はありません。でも、愛と死と喪失、誰もが経験していて誰も後戻りできない時間…愛を語るのに遅すぎることはないと教えてくれる映画です。(M@満月)


キルトに綴る愛 1997年アメリカ
監督:ジョセリン・ムーアハウス  
脚本:ジェーン・アンダーソン 
出演:ウィノナ・ライダー/ケイト・キャプショー/ダーモット・マルロニー/エレン・バースティン/アン・バンクロフト/アルフレ・ウッダード/ジーン・シモンズ/ケイト・ネリガン/ロイス・スミス/サマンサ・マシス
 ウィノナ・ライダー主演の、地味だが暖かみのある映画。
 実は、私の中で五本の指に入るほど大好きな映画です。何が好きって、誰にも愛の経験、思い出があるってことを実感させてくれるから。そこには、暖かな気持ちもあれば、うまくいかなかった苦い思い出もあるんだけど、それが彼女たちを支えてるんだっていうことが、自分も愛に出会うことができるかもしれないという希望になってくれる。
 26歳のフィンにはサムという婚約者がいる。しかし、離婚した母が結婚について懐疑的なことをフィンに吹き込み続けたため、どうしても結婚に踏み込めないフィン。ふたりの生活のため、張り切って家を改装するサムに対して、愛しているのに戸惑いさえも感じている。フィンは、その戸惑いを解消しようと、修士論文を書くことを理由に夏休みを利用して祖母の家に出かけたのだった。そこでは、フィンの結婚祝いにと、祖母たちがキルトを縫ってくれていた。
 キルトは、祖母を含めたキルト仲間が、「愛の住むところ」をテーマに縫い上げてくれる。それぞれが自分の愛の住むところを思い起こし、フィンに伝えていく。気の強い性格のため素直に夫に甘えることができなかったソフィア、夫の病気に向き合っていることに耐えられなくなり姉の夫と過ちを犯したハイ、たくさんの男性との恋愛遍歴を持ちながら、パリで詩をくれただけの男性を忘れられずにいるマリアンナなどなど。
 久しぶりに見たけど、やっぱり愛と性と生を見つめたくなる名作。私もカラスの導きを見過ごすことなく、愛を手に入れたいと願うのでありマシタ。

笑う蛙 日本
原作:藤田宜永『虜』(新潮文庫刊)
監督:平山秀幸
脚本:成島出
出演:長塚京三/大塚寧々/ミッキー・カーチス/國村隼/雪村いづみ ほか
 銀行勤めの夫・逸平が横領し失踪した。そこで妻・涼子は自宅を処分して、父の別荘だった熱川の屋敷で、子どもに英語を教えながら暮らすようになった。涼子には吉住という恋人がいて結婚を考えている。そのためには逸平との関係にけじめをつけなければ。そう思っている最中、逃亡に疲れた逸平が身を潜めにやってきた。涼子は離婚を条件に逸平を匿うことを承諾し、逸平は涼子の家の納戸の住人として暮らすことになった。
 「夫は妻を、永遠に抱きたいと思った。妻は夫に、一度だけ抱かれたいと思った。」というキャッチがついているし、宣伝ではエロティシズムが全面に出されていたが、それほどエロくはない。大塚寧々の白い滑らかな肌はオンナの目から見てもぞくぞくするが、体のまん中がキューッと苦しくなるほどではない。
 伝わるのは夫婦やオトコとオンナの不可思議さだ。この映画には5組のカップルが出てくる。逸平と涼子、涼子と吉住、涼子の兄夫婦と両親(父親は3年前に死んでるけど)、涼子の母と再婚相手の相沢。お互いまるで関心がないのにうまくいっているように見えるふたりもいれば、騙されてるんだか愛し合ってるんだかわからないふたりもいる。交わす言葉に愛があるのか、ウソの中に愛があるのか。どれを愛と感じてどれを無関心ととるのかは受け取り方次第だ。
 雪村いずみ演じる涼子の母が出て行く逸平を見送りながら言うセリフがいい。娘や自分たちのことを思うと、本音ってのはこうなるんだなぁってしみじみ。あと、最後に涼子が逸平に言うウソが好き。自分のためにつくウソって正直でいい。誰かのためにつくウソって、その誰かのために「ウソをついてあげたんだ」っていう言い訳くささと、誰も傷つけたくナ〜イなんていい人ぶったイヤらしさに満ち満ちている。ホントは、誰かを傷つけて自分が悪い人に思われるのがイヤなだけなのにね。ウソは自分のためにつけ。それくらいの責任と覚悟を持ってつけ!
 ……ってかなり話がそれたついでに。この作品の監督・平山秀幸は今公開中の『魔界転生』の監督でもある。『魔界』は……佐藤浩市ファンにだけオススメ。並みいる剣豪をバッサバッサと切り捨てていく様は迫力満点。惚れる、いや、惚れ惚れする!


 Produced by 満月